7月23日は第69回『ロジかわ会』。
今月からまたあらたなテーマ「ロジきき講座」で3回にわたってお届けします。
その1回目のテーマは「苦手な人でもはずむ会話術」です。
ロジカルと聞くと、どうしても「話す方」のイメージがありませんか?
「あの人、ロジカルに話すよね」とは言いますが、
「あの人、ロジカルに聞くよね」とはなかなか言いません。
でも、聞き方にもロジカルさは発揮できたんですね〜。
さてその全貌はいかに?
まずはおなじみのアイスブレイクからいってみましょう。
【1】話すのと聞くのはどっちが好き? 【2】苦手な人との会話で困ったことはある?
【1】話すのと聞くのはどっちが好き?
うーん、これは難しい。
言ってしまえば、話すのも聞くのもどっちも好き。
ただ、親しい人だと話が止まらなくなり、おしゃべりがすぎる傾向が……。
みなさんはいかがでしょうか。
・どちらも好き。状況によって違うかも
・どちらも好きですが、話す方が得意かも
・聞く方が好き。話したいときは、聞いてもらう人を限定して話す
【2】苦手な人との会話で困ったことはある?
これはですねぇ、昔やりがちだったのが、「正解を探しに行く」ってやつ。
苦手な人(否定されがちな人)との会話のとき、相手が求める回答を予想して話すことがありました。
ただそうしても、なんか違う反応がきたり、微妙なことを言われると、
あ、違ったか……と、より残念な気持ちになったので、もう相手に否定されるとしても、素直な気持ちを伝えることが一番だな、と学びましたね。
さて、みなさんは?
・壁打ちになる会話は嫌です
・相手があまり話をいてくれないとき。相手が決めつけて攻撃的なとき
・一方的に話されてしまうときや知らない人とかは変な沈黙
そうですねぇ、私も攻撃的な人はちょっと苦手意識をもってしまいがちですね。
人は話を聞いてほしい?
1)ただ話すだけでいいの?
●ただ聞いて欲しい=共感
●問題解決したい=相談
よく言われるのが、これですよね。
男性は相談だと思って、解決方法を論じがち。
でも実は、寄り添う・共感して欲しかっただけ……みたいな。
まずは目の前の相手をよく観察して、どちらか見極めることが大切。
もしも判断がつかなければ、聞いてみちゃうのも手かもしれませんね。
2)話すだけで得られる効果って?
●話の共有 → 共感 → 信頼
●ストレス解消
●頭の整理、気持ちの整理
個人的には上記3つとも、親しい人には同時に求めているなぁ、と感じました。
それは、【言葉を選ばないで素直に話ができる】ということでもあって、
だからこそ、【信頼】できるし、【ストレスも解消】されるし、【頭も気持ちもきちんと整理】ができる。
3)女性は感度が高い?
●五感(視覚、触覚、聴覚、嗅覚、味覚)が男性よりも感度が高い
たとえば、景色の綺麗なところに行ったり、美味しいものを食べに行ったり、心地のよい音楽を聴いたり……
それだけで、男性以上に、嫌なことを吹っ飛ばせるパワーを持っているのだとか。
おぉ、単純! でもたしかに〜!!
なかなかダイレクトに「どうしたの?」と聴くことができない間柄だったりしたら、
「あの素敵なレストランの予約がとれたんだけど、どう?」
なんて声をかけてあげるだけでも、相手は気分が晴れるかもしれませんね。
逆に、男性は言葉で解決策を求める傾向があるそうなので、ちゃんと「話を聴いてあげる」、
それこそ「ロジきき」をしっかり学んで活かしたいと思いましたね。
聞いているだけじゃダメ?
1)ただ話にうなづいて聞くだけで相手との関係構築ができる?
→ 相手がおしゃべり好きなら勝手に話してくれるのでうまくいく
→ あまりおしゃべりが得意でない人だと……
2)どんな話ができるといいの?
→ 職場の同僚、お客さま、友達、何れにしても目的は相手との関係構築
●本音トーク
●自己開示
3)質問スキルアップがキー?
→ そう、話を聞くためには、質問をすること。
【聞き上手のカギは質問上手!!!】
相手が答えにくい質問と答えやすい質問とは?
1)相手が答えにくい質問
●相手が意識していないこと
例)「趣味はなんですか?」・「週末は何していますか?」
●抽象的なこと
例)「最近どうですか?」・「職場の雰囲気ってどうですか?」
●文脈にそっていないこと
例)「場に関係ない質問を突然する」・「頭の回転が早すぎて脳内で一人で進んでいる場合」
1)相手が答えやすい質問
●常に意識していること
例)「職場はどこにあるんですか?」(→ 東京駅から徒歩5分の場所)
●唯一無二の質問
例)出身地・職場(できる限り限定できるものの方が答えやすい)
●一貫性の法則
例)「前回○○と聞きましたが、○○ですよね?」(YES)
→ YESセットを重ねると答えやすい
一貫性、以前の話とつなげてくれると、「覚えていてくれたんだ〜」とうれしくなるし、
たとえ会ったことがないとしても、事前にSNSで情報を得てくれて、知っていてくれるとうれしくなりますね。
なんでも「準備」って大切だな、と感じます。
じゃあ、質問をするときのポイントとは?
1)1回の質問で終わらせない
●あなた:「出身地はどこですか?」
●相手:「大阪です」
●あなた:「大阪ですか。うちの会社の本社が尼崎にあるんですが、みんなたこ焼き機持っているというのですが、本当ですか?」
●相手:「たしかに、ほぼ持っているんじゃないですかね」
※話の広げ方が正解かはわかりませんが、こんな感じね。この先も続きそうでしょ?
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2)バックトラッキングを使う
●あなた:「出身地はどこですか?」
●相手:「大阪です」
●あなた:「大阪ですか〜」
●相手:「そういうと、なんか面白いこと言ってくれるのかな、と思われがちですが、何も言えませんよ。笑」
※話の広げ方が正解かはわかりませんが、こんな感じね。相手が勝手に話はじめてくれます
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3)数字や固有名詞(事実)を聞く
●あなた:「出身地はどこですか?」
●相手:「大阪です」
●あなた:「大阪といえば、日本一長い商店街があると聞いたことがありますが、行ったことありますか?」
●相手:「よく知ってますね〜。はい、800店舗くらいあっていつも賑わっていますよ」
※話の広げ方が正解かはわかりませんが、こんな感じね。情景が思い浮かぶので、心理的距離も縮まる感じ?
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4)質問は短く
●話す:聞く = 8:2
「ペーシング」と「リーディング」。
この比率を忘れるべからず!
話が長いと、リーディングしていることになってしまいますので、要注意です!!
ノンバーバル(非言語)も大切
1)表情
●自分が興味のないときの表情は大丈夫?
●苦手だと思っている人のいるときの表情は大丈夫?
●次、何を聞こうか……と相手の話を聞かず自分の脳内と会話しているときの表情は大丈夫?
これらはアイタタ……ですよ。
おそらく「無意識」ですからね。
常に意識をするって難しいかもしれませんが、「これに尽きる」と思いました。
「目の前の人、どんな人でも(苦手と思ってしまったとしても!)興味を持つ」こと。
ここだけを意識したら、きっと柔和な表情になるんじゃないでしょうか。
2)うなづき・しぐさ
●相手の感情に反応する、共感ポイントを増やそう
ここでなつみ先生が言っていた、「相手がうれしそうにしていたら、こちらもうれしそうにする」という言葉。
これ、まさに「うれしい」。笑
自分がハッピーなことがあったとき、同じくらい、いや、それ以上に喜んでくれたら?
めっちゃくちゃうれしいじゃないですか。
だからここは恥ずかしがらずに、むしろ感情をむき出しにしていきたいところです。
3)声やスピード
●相手に合わせる
興奮していると声が大きくなったり、スピートが速くなったりしますよね。
たとえば、相手がうれしいのか怒りなのか、興奮状態にあるとします。
そんなとき、こちらがあまりにも冷静なトーンでいたら、その温度差に、相手は悲しくなるか、怒りが倍増しそうです。
だからまず、ちょっとそこにトーンを合わせる。でもそのあとは、少しずつ冷静なトーンに引き戻してあげる。
そんな流れが大切なのかな、なんて感じました。
振り返りをしてみよう!
1)自分が話を聞くときに「できていること」・「できていないこと」はあった?
→ 完全に「趣味」聞きがちです。
たとえば、相手の職場とか、とくに興味がないので、自分が興味のあることを聞きがちだなぁ、と反省しましたね。
また、昔言われたこと。「一番って言われてもなぁ……」。
はい、私は「一番」を聞きがち。
「ねぇねぇ、ジブリで一番どの作品が好き?」
「ねぇねぇ、お寿司のネタで一番なにが好き?」
これらの質問には大抵の人が自分の「回答」を持っていると勝手に思っている節がありました。
でも困らせることが多かったのも事実なので、あらためて反省です。
2)自分が話すときに、どんな相手だと話しやすい? 聞き上手な人の特徴は?
→ それはもうこれです。「興味を持ってくれていると感じるとき」。
これはやっぱりわかりますね。あまり興味ないんだろうな……という人との会話は、自分のことを話そうとは思わないので、ずっと質問する側にまわります。
そんなとき、もしも私に興味をもってくれていたら、「沙絵さんは?」と聞いてくると思うのですが、
まったく聞かれないこともあるので、ざんねんですが、興味を持たれていないということですね、はい。
それでいうと、聞き上手な人は、自分が答えた後に、こちらにも聞き返してくれる、そんな気がします。
あとこれ! いま思いついちゃった私のこだわりポイント。
「話を元に戻す」です。
ありませんか? ちょっとしたことで話が飛んじゃうこと。
(2人のときもだし、グループだと違う人に話がいっちゃったり)
そんなとき、私はぜったいに話を戻したいし、戻してほしい。
だから意識していることは「話を戻す」だし、「話を戻してくれた人」にはえらく感動します。笑
そんな気づきのシェアをしたところで、ワークに突入です!
ワーク〜2人1組で「質問する人」「話す人」を決めて会話してみよう〜
私のパートナーは、この一般社団法人PAGの他の活動でもご一緒したことのある方で、
それなりに情報もありました。
ということで、はじめに「質問する人」をやったのですが、もちろん「職場」を聞くことはなく、彼女の持っている資格について訊ねました。
その後は、ずっとその話題で盛り上がったのですが……
このワークを通じて私が感じたこと。
それは、
【相手との関係性が一番大切で、一般的な正解はない】ということ。
まずは、相手との関係性を見極める。
よくわからなかったら、いま目の前にいるその相手をよく観察する。
そのうえで、相手目線の質問をしていく。
考えすぎてよくわからなくなったら、もうここは自分がその人に訊いてみたいこと、
それでいいんじゃないかな、とも感じました。
興味を持ってくれていると感じたら、私は話しをしたいと思うから。
ただ、あまりにも突然深いところにボールを投げられても、避けたくなる人もいると思うので、
そこはやはり相手をよく観察することですね。
目の前の人をよく観察して、相手がちゃんと受け取れるボールを投げる。
わたし、ソフトボール部だったんですが、
頭では理解していても、癖ってなかなか抜けないんですよね。
ボールを離すタイミングがずれて、
突拍子もないところにボールが飛んでいくこともよくありました……。
沈黙だと慌てて質問をしてしまったり、
間違えて踏み込みすぎてしまったり。
自分の癖とも向き合いながら、目の前の人を観察して、
相手にちゃんと届くボールを投げられる人で在りたいと思います。
次回のご案内
ロジきき講座、全3回コース(web開催)2回目です。
次回は、「初対面でも親しくなれる質問術」。
単発でもわかる内容となっていますので、ぜひご参加くださいね。
■ 2022年8月27日(土)10:30~12:00
お申込み方法:ロジかわ会HPより↓↓
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(文責:菅 沙絵)