Loading

NEWS

開催報告【第39回 ロジかわ会】ロジカル×無意識の偏見におけるジェンダー平等


昨日は第39回ロジかわ会。(夜の定例会)

定例会では、【ロジカル×○○】で各分野のプロフェッショナルな方に
講師として登壇いただいています。

今回のテーマは「ロジカル×無意識の偏見におけるジェンダー平等」。
講師は、中山由美子さん。

由美子さんは、大手化学会社勤務。
農薬、医薬、化学物質の安全性を評価する安全性研究に約30年従事し、薬学博士号を取得。
事業部経験ののち、人事部にてダイバーシティ推進リーダーとして、定年退職直前に東京に単身赴任。
再雇用期間終了までの7年間を務め、本年10月末に退職予定です。

現在、NPO法人日本BPW連合会副理事長ならびに東京クラブ会長を兼務されておられます。

ロジかわ会には、第3回からご参加いただき、
経験豊富な由美子さんには、
仕事やプライベートでの相談にも乗っていただく女性も多いです。

それでは、由美子さんの講義スタートです!

テーマ「ロジカル×無意識の偏見におけるジェンダー平等」

初めは恒例のアイスブレイクから。

「会社や自分の身のまわりで感じる男女差別について」

1分間で書き出し、2分間でシェアします。

・男性は育児休暇が取りにくい
・職場で雑用は女性がやる風習がある
・職場で女性だと企画が通らない空気がある
・男性は電話をとらない
・男子トイレにオムツ替えシート台がない
(男性に聞いたところ、今は増えてきているようです)
・女性は映画館でレディースデーがある
・女性専用車両がある
etc……

いかがでしょうか?

この辺りは職場環境でも変わってくると思いますが、
少なからず、そういう差別を感じることってあると思います。

昨今、露骨な差別的発言をする人はさすがに減っていると思いますが、
いわれなき一言(おんなのくせに、君には無理だから……)に傷ついた人もいるわけです。

無意識の偏見とは?

英語では「Unconscious Bias」と言いますが、
無意識の偏見ってなんでしょう?

由美子先生に、

「これって、悪いことと思う人。
では、良いことだと思う人」

と問われましたが、うーん……どちらとも言い難く、
全員挙手にはいたらず。

良いこととは思わないけれど、
悪いことって言っちゃっていいのかな……?

そこで由美子先生が教えてくれた無意識の偏見とは……

【生きていくために必要なモノ】

心理学・行動経済学の分野では、
「思考には速い思考と遅い思考の2つのモードがある」という理論があるそうですが、
2つのモードには名称がついています。

「システム1(速い思考)」「システム2(遅い思考)」。

1)【システム1】
・感覚は、直感的
・反応は、速い
・仕組みは、自動的
・思考は、連想的
・処理は、マルチタスク
・労力は、不要
・学習速度は、遅い

1)【システム2】
・感覚は、分析的
・反応は、遅い
・仕組みは、思考的
・思考は、規則的
・処理は、シングルタスク
・労力は、必要
・学習速度は、速い

「システム1」は、直感的で速い思考であり、高速で自動的に働き止められない。
考えるのに努力はほぼ不要で、印象をすぐ感じたり連想するのが得意。

そう、無意識の偏見とは、まさに「システム1」のモードなんです。
そしてそれには無意識のうちにバイアスがある。
だから改善することって、とっても難しいんですね。

そんなことを踏まえて、
自分の中にある無意識の偏見について考えシェアしました。

・重い荷物は男性が持ってくれる
・夜遅くなったら男性は送ってくれる
・女性は「結婚しないの?」と聞かれる
・保育士は女性の方が安心
etc……

どうでしょう。
ぜひ、みなさんもやってみてください。
自分は”無意識に”どんな偏見をもっているんだろう……
その思いはどんな意味を含んでいるんだろう……

少し立ち止まって考えてみることで、無意識を意識的に変化させることができると思います。
良い悪いは別にして、意識的になることは、
バイアスを外す第一歩になるんじゃないかと思います。

ジェンダーってなぁに?

◾️言語学:文法上の性のこと
◾️生物一般:生物学的性のこと。雌雄の別
◾️医学・心理学・性科学:性の自己意識・自己認知のこと。性同一性
◾️社会科学・生物学的性に対する「社会的・文化的に形成された性」のこと。
男性性・女性性、男性らしさ・女性らしさ

●日本語として単独で用いられる場合
・文法的性
・性同一性
・社会的性(最も一般的)

・ある社会において、生物学的男性ないし女性にとってふさわしいと考えている
役割・思考・行動・表象全般を指す

・男性にとっては、男性らしさであり、女性にとってもは、女性らしさ

・男らしさや女らしさとは、本来、生物学的な男性・女性が社会的にいかにあるべきか、
という価値観の問題である。
そのため、生物学性と社会的性は同一視すべきではないものの、相互に深い関わりを持つ

(Wikipediaより抜粋)

ジェンダー平等とは

【生物学的な男女の別ではなく、社会的な概念による男女の別をなくすこと】

2015年9月の国連サミットで採択された、
SDGs(Sustainable Development Goals /持続可能な開発目標)のゴール5に
「ジェンダー平等を実現しよう」があります。

日本は、2018年12月に世界経済フォーラムで発表された数字によると
残念なことに149カ国のうち110位という、とても低い数字になっています。

ただ、過去を振り返っても仕方がない。
安倍内閣総理大臣も過去にはジェンダーについての失言もあったようですが、
今、未来に向けて、女性のエンパワーメントの実現に向けて力を入れています。

生物学的に違う男性と女性ですから、違いがあるのは当然のこと。
お互いが得意とする分野を担う、役割分担をすることに私は異論はありません。

しかしそこには、幼い頃から育った環境によるものや、
植え付けられた思想、思い込みも少なからず、いや、大いにある。

女性は、仕事・家事・育児とマルチにこなすことができる、
男性よりも視野が広かったり、細やかなことに気づく能力が高い、
そんな意見もありました。

誰にでもできる雑務を女性が担うことが多いのは、
単に、女性の方が気づいてしまうから、とも言える。

でもそこもやっぱり、育った環境と因果関係があるんですよね。

男の子なんだから、女の子なんだから……

「生物学性と社会的性は同一視すべきではないものの、相互に深い関わりを持つ」
とありましたが、本当に難しいところだと思います。

無意識の偏見におけるジェンダー平等。
自分自身も持っているものであり、一生関わっていかなければならない。

そのことを、強く意識させてくれた由美子先生に感謝いたします。

では、お次はお楽しみ懇親会です。

乾杯のご挨拶は引き続き、講師を務めてくださいました由美子さん。
今後のさらなるロジかわの発展を祈って、

「カンパ~イ!」

アリスアクアガーデンさんのボリューム満点フルコース、
ぜひ目でお楽しみください。

フリードリンクも充実です。

▲サラダ

▲鴨とチーズ

▲ハム盛り合わせ

▲タコ・イカ・エビのバジル炒め

▲ミートパイ

▲ムール貝

▲魚料理

▲肉料理1(牛タン)

▲肉料理2(ステーキ)

▲パエリア

▲デザートプリン

次回のロジかわ会のご案内です。
また、当日会場へはこられないという方、ぜひZoomでご参加くださいね。

■定例会(昼の部)
日時:11/16(土)10:00~
講師:小澤あき氏 (一般社団法人MOTHER 代表理事)

《小澤あき氏プロフィール》
ライフオーガナイザー2級、収納関連書籍への収納アイデアの提案、
アイシングクッキー講師、サロン主宰、
各誌読者モデル、ライターなどの活動経験をもとに、
イベント企画、キャスティングなどの活動を開始。

2016年、「ママだからこそできる!」を合い言葉に、『ママ100人プロジェクト』をスタート。
2016年12月には、一般社団法人MOTHERを設立。
プライベートでは男の子1人と女の子の双子のママ。

※詳細は未定ですが、ロジかわ会代表山本なつみ氏も参加予定。まずは、日程だけ押さえておいてくださいね!

■定例会(夜の部)
日時:11/26(火)19:00~
講師:眞保美郷氏 (セミナー講師)
   テーマ:「ロジカル×睡眠」

眞保美郷さんは、ロジかわ会代表山本なつみ氏と同じくアタックス・セールスアソシエイツでセミナー講師をされています。
大学時代は、心理学の理論や法則を組織に応用する産業・組織心理学を専攻し、
組織成員の働き方や働く「ヒト」の意識に関する研究に従事。
今回はそんな美郷さんに「睡眠」をテーマにお話いただきます。

来月も、多くの輝く女性にお会いできることを楽しみにしています!

(文責:菅 沙絵)

PAGE TOP